司法書士が解説!相続放棄する場合、滞納家賃に支払い義務はある??
相続放棄をお考えで、「被相続人(死亡した人)が家賃を滞納している」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
被相続人が家賃を滞納している場合、相続放棄はできるのか、相続放棄ができた後に滞納家賃の請求がきたらどうすれば良いのか悩んでいる方もいらっしゃるかと思います。
そこで、今回は相続放棄と家賃滞納について解説していきます。
相続放棄をお考えの方へ
当事務所のホームページをご覧いただきましてありがとうございます。
守屋司法書士事務所 所長の守屋智義と申します。
被相続人(死亡した人)が家賃を滞納しているケースもよくあります。
被相続人が滞納した家賃がある場合に相続放棄出来るかは気になることであると思います。
ここでは相続放棄と滞納家賃についてお話していきます。
また当事務所では相続放棄をお考えの方へ無料相談を実施しております。
ぜひお気軽にご相談ください。
滞納家賃支払い後の相続放棄について
相続放棄の期限と手続き
相続放棄の期限は3ヵ月です!相続放棄をお考えの方は、なるべく早くご相談ください。
家賃を滞納した被相続人の相続放棄を行う場合
相続人が滞納家賃を支払ってしまった場合に、相続放棄が出来るでしょうか。
ここでは、①相続人が自分の財産から滞納家賃を支払った場合と②被相続人の財産から滞納家賃を支払ってしまった場合の2つに分けて解説していきます。
①相続人が自分の財産から滞納家賃を支払った場合
相続人が自分の財産から滞納家賃を支払った場合には、相続財産を処分したことにはならないと考えられますが、債務の承認となってしまう可能性もあるので一切支払わないのが安全です。
②被相続人の財産から滞納家賃を支払ってしまった場合
では被相続人の財産から滞納家賃を支払ってしまった場合はどうでしょうか。
この場合は判断が難しいです。
相続人の財産から滞納家賃を支払ってしまった場合には、相続財産の処分になってしまい、相続放棄をすることが出来なくなる可能性が高いです。しかし、場合によっては滞納家賃の支払っても相続放棄出来る場合もあります。
そのため個別具体的な事情を聞いて、慎重に判断することが必要になります。
ですから、相続放棄をしたいのであれば、被相続人の財産から滞納家賃を支払うのはやめるのが安全です。
相続放棄後の滞納家賃の支払い義務について
次に、相続放棄後の滞納家賃の支払い義務について説明します。
ここでは①相続放棄後に滞納家賃の請求があった場合、②相続人が賃貸借契約の保証人であった場合の2つに分けて解説していきます。
①相続放棄後に滞納家賃の請求があった場合
相続放棄後は、滞納家賃の請求があっても、支払う必要は一切ありません。
大家さんが請求してきた場合に支払ってしまう人がいますが、一切支払う必要はありません。
②賃貸借契約の保証人の場合
相続放棄しても、その相続人が賃貸借の保証人である場合は保証人としての支払い義務を免れません。
そのため、保証人として滞納家賃を支払う必要があります。
家賃滞納があった場合の相続放棄についてよくある質問
Q.被相続人が家賃を滞納していたアパートの賃貸借契約は解約してもいい?
A.解約すると処分に該当する可能性があるので、放置が好ましいです。
賃貸借契約は、借主の死亡によて契約終了になるわけではありません。被相続人が家賃を滞納していた場合、相続人はアパートの賃貸人の地位も引き継ぐことになり、被相続人の滞納家賃の支払い義務も相続人が引き継ぐことになります。
Q.未納分の家賃は支払ってもよい?
A.支払う必要はないと考えられます
この問題に関しては、未納分の家賃を支払う行為が「法定単純承認」に該当するかを考える必要があります。「法定単純承認」とは、相続が発生してから相続人が特定の行為をした場合には、相続放棄をできなくなるという意味を持ちます。未払いの家賃を支払う行為は「法定単純承認」にあたる行為なのかを検討する必要があります。
この点について、私見にはなりますが、未払いの賃料の支払いについては、被相続人の未払い家賃という債務を消滅させる行為に過ぎないので「法定単純承認」には該当しないと考えます。だとすると、未納分の家賃を支払うことでその後の放棄の手続きをできなくなるわけではありません。
Q.部屋の遺品整理と退去を求められたらどうする?
A.相続放棄をするつもりなら、遺品整理をしないことで不利益になることはないため、何もしないのが無難です。
遺品の整理は、常識の範囲内であれば法定単純承認には当たらないものだと考えられます。
ただし、金目のものを監禁したり、自分の所有物にする場合は法定単純承認にあたる可能性が高いのでやめましょう。
しかし、相続放棄をする場合は、遺品整理についても触れない方が無難ですし、遺品整理をしないことで不利益を被ることもないので、何もしないのが最善策だと考えられます。
どうしても賃貸契約の解除や退去まで求められた場合も、法定単純承認にあたる可能性があるので、避けた方が無難です。次順位の法定相続人に連絡をしなければ遺産の管理義務を免れないので、連絡することをおすすめします。
故人の賃貸借契約の連帯保証人になっていた場合は?
A.故人の賃貸借契約の連帯保証人になっていた場合に賃料の支払いを求められたら、相続放棄の手続きをしたからといって、支払義務を免れることはできません。
そもそも連帯保証人とは、「賃貸人」と「保証人」との間の保証契約に基づいて保証人となった者の中でも、連帯債務を負うことを特約で定めた者を指します。
「賃貸人」と「賃借人」との間の賃貸借契約とは別の契約なので、連帯保証人になっていた場合は、相続放棄をしても未払い賃料を支払う義務があります。
当事務所のサポート内容
相続放棄に関する無料相談実施中!
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お気軽にご相談ください。
当事務所の相続放棄に関する料金表
相続放棄サポートパック
項目 |
意味 |
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戸籍収集 |
相続放棄に必要な戸籍収集を行います。 |
相続放棄申述書作成 |
相続放棄を申請するための申述書を作成します。 |
書類提出代行 |
家庭裁判所への書類提出を代行します。 |
照会書への回答作成支援 |
家庭裁判所からの質問に対する回答書の作成支援をします。 |
受理証明書の取り寄せ |
裁判所が相続放棄を受理したことの証明書を取り寄せます。 |
報酬額:1件50,000円~
※料金は、相続放棄1名様あたりの金額となります。
3ヶ月期限超え 相続放棄申述書作成費用
1件 70,000円~ (※提供サービスは、上記と同じものとなります。)
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