相続放棄と代襲相続
ここでは相続放棄と代襲相続についてお話したいと思います。
代襲相続とは「被相続人(死亡した人)の死亡以前に相続人となるべき者が死亡し、又は相続欠格、廃除によって相続権を喪失した場合に、その直系卑属が、その死亡した人に代わってその者の相続分を相続すること」です。
相続放棄は代襲原因となるか
例えば、被相続人が平成26年に死亡しましたが、既にその子供が平成20年に死亡していた場合に死亡していた人の子供すなわち、被相続人の孫が代わりに相続するということです。
では、被相続人(A)が死亡して、その子供(B)が相続放棄した場合に孫(C)は被相続人から相続するのでしょうか。
つまり、相続放棄は代襲相続原因になるのでしょうか。
結論は「相続放棄は代襲相続原因になりません。」
代襲原因となるのは、死亡、欠格、廃除の場合であり、相続放棄は含まれないのです。
そのため、CはAの借金を相続することにはならないので、Cは相続放棄する必要はありません。
相続放棄は何回必要か
相続放棄と代襲相続でもう1つ問題となることがあります。
それは被相続人(父)が死亡して、その子供が相続放棄をした後に父親の親つまり祖父が死亡した場合に、祖父の相続について相続放棄が必要かということです。
具体的には、父親(Bとする)が平成24年に死亡して、子供(Cとする)がBの相続放棄して、その後平成26年に祖父(Aとする)が死亡した場合にCはAの相続に関しても相続放棄が必要かということが問題になります。
CはBについて相続放棄しても、別途Aについても相続放棄が必要になります。
CはAの相続に関して、代襲相続します。Aより先にBが死亡しており、代襲原因となるからです。
Cが相続放棄したのは、Bの相続であり、Aの相続ではないので、Aの相続に関してもCが相続放棄する必要があるのです。
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