【相続】兄弟のうち一人だけ相続放棄できる?司法書士が注意点とポイントを解説!
当事務所では相続の無料相談を実施しており相続放棄についても多数ご相談をいただいております。
相続放棄は期限のある相続手続きなのでお悩みやご不安がある方は是非お気軽に無料相談をご利用ください。
兄弟の中で自分だけ相続放棄しても問題ない?
A.結論から言うと可能です。
いざ相続を考えないといけない時、
「意外と借金があるから相続したくない」
「相続手続きが面倒」
「他の人の相続分を増やしたい」
など、相続放棄を検討する人もいると思います。
しかし、兄弟がいる場合自分だけ相続放棄して良いのかどうか不安になる方もいると思います。
相続放棄は個人の権利なので、たとえ他の相続人が反対したとしても自分一人だけで相続放棄することができます。
まずは相続放棄をするにあたり相続順位を確認する必要があります。
相続順位
相続放棄を考える前に、そもそも自分に相続権があるかどうか確かめなければなりません。
相続権は被相続人の配偶者に加え、以下の相続順位に従って回ってきます。
第1順位:被相続人の子
第2順位:被相続人の両親
第3順位:被相続人の兄弟
相続順位についてはこちらでも説明しています。
自分と兄弟の相続順位がどこなのか、相続権があるのかしっかり確かめましょう。
自分一人だけ相続放棄した場合の他の人の相続分
もし自分一人だけ相続放棄した場合、もともとの自分の相続分はどうなるのでしょうか。
この相続分は他の兄弟の相続分にプラスされます。
ここで気をつけないといけないのは配偶者の相続分は増えないということです。
ですので、「親(配偶者)の相続分を増やしたいから相続放棄したい」ということはできませんので注意が必要です。
兄弟のうち一人だけ相続放棄した場合の影響とは
相続放棄を行った場合、その人は初めから相続人でなかったものとみなされます(民法第939条)。
これにより、放棄した人の相続分は他の相続人に分配される形となります。
たとえば、兄弟姉妹が3人おり、そのうち一人が放棄した場合、残りの2人がその相続分を等分することになります。
また、兄弟姉妹に代襲相続の権利はありません。
したがって、相続放棄した人の子どもや孫に相続権が移ることはない点に注意が必要です。
もしある兄弟が相続放棄を選択した場合、その子どもが代わりに相続人となることはありません。
一方で、相続放棄が他の相続人にどのような影響を及ぼすかは、その相続財産の構成によっても異なってきます。
特に、負債がある場合は、放棄した人の相続分の負担が他の相続人に移るため、事前に慎重な検討が必要です。
相続放棄は一度行うと撤回できないため、検討している際は一度専門家に相談することをお勧めします。
相続放棄時の注意点
相続放棄を行う際には、いくつかの注意点があります。
これらを理解せずに進めてしまうと、後々問題が生じる可能性があるため、十分に注意が必要になります。
1. 相続放棄は撤回できない
一度相続放棄をすると、その決定を後から覆すことはできません。
財産の内容をしっかりと把握し、メリット・デメリットを比較したうえで決断することが重要です。
2. 放棄しても他の責任が残る場合がある
相続放棄をしても、故人の葬儀費用の負担が完全に免除されるわけではありません。
葬儀費用は相続財産から支払うことが基本ですが、財産が不足している場合は、実際に葬儀を執り行った人が負担する可能性があります。
3. 相続放棄は全財産に適用される
相続放棄を選択した場合、プラスの財産(預貯金や不動産)もマイナスの財産(借金や未払いの負債)も一切相続できなくなります。プラス財産だけ相続することはできないため、特に負債が絡む場合には注意が必要です。
4. 他の相続人への影響
相続放棄により、他の相続人がその分の財産や負債を受け継ぐことになります。
そのため、兄弟姉妹間での話し合いが必要になるケースも多いです。相続放棄を検討していることを他の相続人に事前に相談することがトラブル防止につながります。
これらの注意点を踏まえたうえで、手続きを進めることが重要です。
具体的なケースで解説!
ケース1:兄弟3人のうち一人が相続放棄した場合
父親が亡くなり、母親は既に他界しているため、相続人は兄弟3人だけとします。この場合、相続割合は法律に基づき、3分の1ずつと定められています。しかし、次男が相続放棄を選択した場合、その分の相続割合が長男と三男に等分され、それぞれ2分の1ずつとなります。
ここで重要なのは、次男が放棄した後、長男と三男が次男の分の負債も引き継ぐことになる点です。仮に父親に1000万円の借金があった場合、次男が放棄すれば、長男と三男が500万円ずつ負担することになります。
ケース2:兄弟の一人が既に亡くなっている場合
仮に次男が既に他界している場合、その子どもが代襲相続人として次男の相続分を引き継ぐことになります。しかし、次男の子どもが相続放棄を選択すれば、その相続分は再び他の兄弟に分配されます。
代襲相続人がいる場合の手続きに関しては複雑になるため、専門家の支援を受けることが推奨されます。
相続放棄で分からない事があれば、是非ご相談ください
兄弟の中で自分だけ相続放棄できるかどうかについて説明させていただきました。
相続ではご家庭の状況によって、どの選択が良いのかは変わってきます。
ご自分で調べるにはそれなりの労力と時間がかかってしまったり、ご自身がどのパターンに該当するか分からないという方もいると思います。
こうした遺言や相続に関する不安・悩みをお持ちの方、近くにお住みの方はぜひ私共守屋事務所にご相談ください。
丁寧・安心をモットーにした専任のスタッフがご相談内容をお伺いさせていただきます。
無料相談会を行っていますのでぜひお越しください。
当事務所の相続放棄サポート内容・費用
項目 |
サポート内容 |
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戸籍収集 |
相続放棄に必要な戸籍収集を行います。 |
相続放棄申述書作成 |
相続放棄を申請するための申述書を作成します。 |
書類提出代行 |
家庭裁判所への書類提出を代行します。 |
照会書への回答作成支援 |
家庭裁判所からの質問に対する回答書の作成支援をします。 |
受理証明書の取り寄せ |
裁判所が相続放棄を受理したことの証明書を取り寄せます。 |
報酬額:1件55,000円~
※料金は、相続放棄1名様あたりの金額となります。